<ホーム<釣行記>


             夏休みの釣り三昧                                                      05.8.20
                                                                                      JOFI愛知会員・坂下 智英

[その1]・・・不完全燃焼の釣り
                    8月12日・岐阜県高山市 宮川上流 一之宮奥地区にて

昨年大雨の被害が凄かった宮川の上流へ行く。
久々の釣りで気持ちが高揚し、目が冴えて寝付けずに車に飛び乗り、目的の川へひとっ走り。途中のドライブインで仮眠して朝3時に目を覚ます。雨だ!豪雨だ!空が光っている。目的のポイントに付く。上流から黒い雲が流れてくる。雷雨をやり過ごすために、二時間ほどまた寝る。やっと空が明るくなり、急いで準備をして川に下りる。
  渇水していたのか、これだけ雨が降ってもそれ程増水もしていないのに加え、濁りも全くない。条件は悪くないようだ。水温も低過ぎず、高過ぎずでいい感じだ。TS60Sアカキンで探る。最初はいつものように反応は無い。何処から魚の反応が始まるかワクワクしながら釣りあがる。しばらく釣り上がると、いかにも魚の居そうなポイントを発見。少し離れた所からピンポイントでルアーを通す。底の方からワッと群れで追っかけてきた。しかし食わない。一回は反応するが、食い気のある奴は他に居るようだ。
  狙いを流れのある岸際のボサ下に絞って、ダウンクロス気味に岸際に対してパラレルドリフトでルアーを流す。何かが反転したような気がしたので、とりあえずロッドを立ててみると、生命反応!慌てて追いアワセを入れるが遅かった。直ぐに反応が無くなった。
  下の木が垂れ下がっているところを狙う。『?』違和感・・・アワセを入れる。魚がついていた。バレた!!。アタリが全くわからん!そんなことを繰り返す。魚自体は25センチクラスのヤマメやイワナらしき魚影は確認できるのだが、如何せん乗らない。
  そんな事を繰り返しているゴロゴロ鳴り出し、しばらくして大粒の雨が落ちてきた。これが最後の一投と岸際のタルミに入れる。反射的に銀鱗が舞った。半ば強引にアワセを入れて一気に手元に引き寄せた。急いで写真を撮って逃げるようにして川から上がった。車に飛び込んだ瞬間稲妻とともにバケツをひっくり返したように一気に雨が降ってきた。
     折角の夏休みの釣り。気合が入っていたのに、わずか3時間の釣りに終った。不完全燃焼だ。
(当日使用タックル)

ロッド:US−482
      リール:シルバークリーク−Z2004C
     ライン:ファメル スピニングフロロ 3Lb
     ルアー:TS60Sアカキン他
_____________________________

[その2]・・・岐阜県・徳山村の某所でリベンジ成る
                 一日あけて8月14日、ダム湖に消える村岐阜県徳山村にて

前回の釣りが不完全燃焼だったので完全燃焼とスーパートラウト狙いで100%ネイティブを釣る事ができる某所(特に名を秘す・・)へ釣行した。
   午前5時に現地到着した。狙っていたポイントには、既にテントが張ってあり驚いたが、それよりもビックリしたのが、車に何かがぶつかる音だ。徐々に明るくなってきて廻りの様子がわかると、車がアブの群れに取り囲まれていた。これではとても車から降りられない・・と、アブが少なくなる所まで撤退する。テントの人たちはアブの群れの中で朝食の準備をしている。自分はアブの群れの中に飛び出す勇気が無く、彼らを横目で見ながらアブが少なそうな下流の工事現場脇に撤退。日が上がればアブも少しは減るので完全に日が昇るまで仮眠して待つことにした。
  締め切った車内が暑くなって目がさめる。車内で準備を済ませ川に下りる。ルアーはTS70Sグリーンバッを既に結んである。川は大雨が降った影響なのか全体に浅く砂利で埋め尽くされている。流芯の中に岩が在ればそこがポイントになる。数キャストして反応が無ければ次の岩を探しながら歩き回る。プールもあることは有るのだが、沈み岩が無いと全く反応が無い。ただし岩さえあれば魚が着いている感じで。必ずチェイスしてくる魚がいる。運が良いとフックを喰ってくる。ただ簡単には魚は出ない。人的プレッシャーも相当あるようで、一回ルアーを追った魚は二度と出てくることは無い。勝負は一回こっきりだ。でも楽しい。しかし立ち止まって写真を撮っていると容赦ないアブの猛攻が始まる。一度取り囲まれるともう大変しばらくは釣りをやる事は不可能だ。
  そんな事でジタバタしながら28センチと22センチのアマゴをカメラに残した。それ以外にも二度30センチオーバーのアマゴが掛かったがフックを延ばされた。そのうち一回はお腹のトリプルフックが二本掛かっていたにもかかわらず二本とも延ばされてしまった。天然のパワーの前に細軸フックは無力だった。またチェイスのみだが40cmを越える奴も足元まで追ってきた。初めはレインボーかと間違えるような魚体だったが、戻っていく時しっかりパーマークが見えてしまった。
  そんな楽しい時間の幕切れは突然訪れる。突風が山から吹き降りたらアッと言う間に暗黒の雲が山を覆い尽くす。雷が鳴り出し急いで車に戻る。大粒の雨と稲妻がもう帰れと言わんばかりに轟き始めた。たった3時間の釣り、またも不完全燃焼ながら、来シーズンは、もうこの川で釣りをすることは無いのだろうと感じながら、クリアーイエローの鰭をもった精悍な顔のアマゴ達を、カメラに収める事ができたことに、今回の釣りは満足できた。プールに残してあるスーパートラウトをカメラに収めるためにもう一度トライだ。
  最後に、今回はお盆のシーズンなので、ダム工事関係も止まっていて、安心釣りができたが、平日などはどのようになっているか分からないので、充分気をつけて釣りをやって欲しい。また漁協や住民などはいないので、何かあったときに簡単に助けを呼べる状況では無いため、初心者の単独釣行は避けるべきだと思います。実際マムシも見かけました。イノシシやサルも出るので、十分な注意が必要です。釣果第一よりも安全第一です。
[使用タックル]
      ロ ッ ド: ufmウエダ TSS−57Ti
      リー ル: ダイワ シルバークリーク−X2004C
      ラ イ ン: YGKニトロントラウト4Lb
      ルア ー:TS70S グリーンバック(T・S工房・坂下智英 作)

この迫力・28センチ天然アマゴ 黄金の鰭とパーマーク・さすが美しい
ここが仕留めた徳山村・揖斐本流

______________________<ホーム<釣行記>


inserted by FC2 system